【逃げ上手の若君】腐乱くんの顔の模様はフランスを意識しているのか?

【逃げ上手の若君】アニメ7話にて顔に青、白、赤の3色の模様が描かれた人物が登場しました。

その名も「腐乱」くんです。

名前からしてフランスを連想してしまいます。

この「腐乱」くんですが額に「仏」の文字があります。

フランスは漢字表記で「仏蘭西」ですので、さらにフランス感が増しましたね。

さらにさらに顔には「青、白、赤」のフランス国旗を思わせる模様まであります。

いわゆるトリコロールですね。

この時点で、「腐乱」くんはフランスを意識しまくっていると考えるのが自然なように思われます。

が、ちょっと待ってください。

フランスが、今のトリコロールの国旗を使うようになったのは1700年代の後半です。

【逃げ上手の若君】の時代である1300年代にはトリコロール国旗は存在していません。

というわけで、「腐乱」くんとフランスの関係について調べることにしてみました。

「腐乱」くんについて

「腐乱」くんは、

小笠原貞宗(おがさわらさだむね)の部下、瘴奸(しょうかん)が率いる征蟻党(せいぎとう)の幹部です。

何といっても、額に「仏」の字と「青、白、赤」の模様が印象的です。

アニメ8話にて、征蟻党では最強ではないかと語られた実力者でもあります。

瘴奸が仏教について語ったときに腐乱くんが「仏サイコー」と叫んでいました。

あまり考えて発言するキャラクターではないようです。

腐乱くんの顔の模様の意味

腐乱くんは慈悲深いキャラクターとはとても言えませんが、一応は仏教を信仰しているようです。

そのことから、腐乱の額の「仏」の字はフランスのことではなく、仏さまもしくは仏教を表していると考えられます。

また、顔の模様についても興味深い投稿を見つけました。

まず、この投稿で紹介されている「二河白道」(にがびゃくどう)について紹介します。

この絵でまず目に入るのは、燃え盛る「炎の川」と荒々しい「水の川」です。

この炎と水は、それぞれ憎悪と執着を表しています。

とても極楽には行けそうもない感情ですね。

ですが、たとえ憎悪と執着に挟まれても、仏さまを信じる心(真ん中の白い道)があれば極楽に行けますよ。

その教えこそが「二河白道」で、それを描いたものが「二河白道図」です。

さて腐乱くんは、仏教をとりあえずは信仰しているようですので、顔の模様も「二河白道」を描いたものと考えるのが自然です。

すくなくとも、この時代に存在しないフランス国旗をモチーフにしたということはないでしょう。

腐乱くんとフランスは本当に関係ない?

では、腐乱くんとフランスが本当に関係ないかというと、私はそうは思っていません。

なぜならもし「二河白道図」を顔に描くのなら、向かって左から「赤、白、青」となるはずです。

順番など関係ないと言われるかもしれませんが、私の知っている範囲では「二河白道図」で左側が青色(水の川)になっているものは見たことがありません。

むしろ「青、白、赤」の順番に見せられれば、多くの現代人はフランスの国旗を思い浮かべるのではないでしょうか。

というわけで、この「青、白、赤」の順番にはフランスをイメージさせる意図を感じます。

「逃げ上手の若君」の作者である、松井優征さんの意図というか遊び心を感じます。

まとめますと、「腐乱」くん個人の意図としては、

  • 額の「仏」の字は、仏さまや仏教を表している
  • 顔の模様は「二河白道」をモチーフにしている

そして、作者の松井優征さんの意図(遊び心)としては

  • 額の「仏」は仏教であり、フランス(仏蘭西)の頭文字と同じである
  • 顔の模様は「二河白道」であり「フランス国旗」と同じ配色である

ということだと思われます。

まとめ

腐乱くん個人の意識としては、額の「仏」や顔の模様は仏教に関したものである。

しかし現代人からみれば、「仏」の字がフランスを表現できることや、「二河白道」が青、白、赤の3色で「フランス国旗」と共通しているところがあります。

仏教と仏蘭西がどちらも「仏」で表現できることを知っている人にはそれなりに面白く、

「二河白道」の色合いと「フランス国旗」の色合いの共通点を知っている人にはさらに面白い。

そういう仕掛けを、「逃げ上手の若君」の作者である松井優征さんはほどこしたのではないでしょうか。

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